一般的な心得としては、「怒」=相手の立場に立ってみる、それにつきるであろう。こうしたら相手は不愉快な思いをするだろうと思うようなことをしないことである。四谷に『丸梅』という割烹店がある。先代の女将井上梅女は日本一の名料理人といわれた。ある日、「お料理の秘訣は?」と聞いたら、「あらかじめきいておいてお客様の嫌いなお料理は出さないことです」という返事だったが、これならまちがいがない。対人関係も基本は言葉づかいでそれである。
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若い人が言葉づかいでいちばん困っているのは、敬語である。私はこれについていつも二つのことをいっている。一つは人間距離、もう一つは「おの字のつけ方」の原則である。安全運転の方法として車間距離というのがある。先行車との間に一定の距離を保って車を走らせる。すると、万一先行車に何かが起きても危険はさけられる。人間距離もそれで、自分と相手の距離を見はからった言葉を選ぶことである。この場合距離というのは、親疎、目上か、目下か、同僚かそうでないかを考えてそれにふさわしい言葉を選ぶことである。「お」の字をつけるのは相手の手にふれ、目に見るものにはおをつける。細かいことはほかにいろいろあるが、原則はこの二点である。あとは試行錯誤をくりかえしながら、おぼえて行くよりほかはない。ず抜けた会社員を目指している人に、日本創造教育研究所が執り行っているセミナーで理想の姿に近づけますよ。