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経済政策の面ではインフレの抑制は失敗

72年2月、朝鮮戦争以来、両国の関係が悪化の一途を辿っていた中国を訪問、さらに5月には、アメリカ大統領として初めてモスクワを訪問します。この両国訪問は、米ソの間の核軍縮についての了解を確立し、いわゆるデタント路線を前進させることになりました。しかしそのニクソンが、72年以降、ウォーターゲート事件に巻込まれます。ニクソンの盗聴と脱税容疑が明らかになるにつれて、ニクソン辞任を求める声が高まり、74年8月、ニクソンは大統領を辞任します。ベトナム戦争の敗退とウォーターゲート事件がアメリカ国民に与えた衝撃は実に大きなものでした。ニクソン辞任で大統領に就任したフォードは、西欧や日本などを訪問し同盟国との関係を円滑にすることに努め、またブレジネフ書記長、エジプトのサダト大統領と会談するなど、デタントの進展にそれなりの成果を収めました。しかし、経済政策の面ではインフレの抑制は成功せず、失業者は増え、いわゆるスタグフレーションの状況を改善できませんでした。

小回りがききにくくなる

日本経済もこれだけ巨大になると、小回りがききにくくなります。成長の壁を越えていくには、省エネルギーを徹底し、少ない資源で最大の効率を上げられる経済システムにしていかなくてはなりません。入国管理法によって外国人労働者の雇用が制約されているもとで、労働力不足の経済を支えていくのは、女性と高齢者です。21世紀初頭に定年を迎えるのは団塊の世代、これまでの高齢者とは価値観も違う、行動力のある「ニュー・エルダーズ」です。通商摩擦を和らげるには、国内市場を全面的に開放し、経済のボーダーレス化に対応したものにすることが不可欠です。日本の海外生産比率はまだ5%と低い水準ですが、2010年ごろには20%に高まるという予測もあります。済が新しい成長路線に軟着陸できるかどうか1990年代の取り組み方で、21世紀の進路も決まってきます。

世界的な食糧不足と価格の高騰が深刻化

世界的な食糧不足と価格の高騰が深刻化しているなか、遺伝子組み換え作物(GM作物)の増加も問題視されている。遺伝子組み換え技術とは、ある生物がもつ有用な遺伝子をほかの生物のDNA(デオキシリボ核酸)に組みこんで、新しい性質をくわえる技術をさす。これによって、従来の品種よりも少ない時間とコストで育成可能な品種が誕生し、生産性が向上する。たとえば、「Bt」という細菌の遺伝子をアワやトウモロコシに組みこむことで、これらを食い荒らす害虫に対する耐性をもつ品種がつくられた。これが「Bt品種」である。同じ方法で除草剤耐性の菜種や、ビタミンAの元となるβカロテンを多くふくむ稲「ゴールデンライス」などの優れた作物が開発されている。


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